経口補水液は「必要なとき」に正しく使いましょう
2025年8月5日
経口補水液(ORS:Oral Rehydration Solution)は、下痢・嘔吐・発熱などで体から水分や電解質(ナトリウム・カリウム)が多く失われた際に、すばやく補うために設計された飲料です。
特に高齢者や小児など、脱水のリスクが高い方にとっては重要な水分補給手段のひとつです。
しかしながら、経口補水液は「特別用途食品」であり、以下のような理由から日常的な飲料として安易に使用することには注意が必要です。
・ナトリウム(塩分)が高濃度で含まれており、高血圧や腎疾患のある方では注意が必要です。
・カリウムも含まれており、腎機能に障害のある方では過剰摂取による影響が懸念されます。
・ブドウ糖などの糖分も含まれており、糖尿病の方や糖質制限中の方には不適切な場合があります。
〇推奨される使い分け〇
体調不良時(ぐったりしている、下痢・発熱など)
➡経口補水液が有効な場合があります。 必要に応じて医療機関や薬剤師にご相談ください。
日常生活や軽い運動後の水分補給
➡水や麦茶、薄めたスポーツドリンクなどが適しています。 経口補水液の常用はおすすめできません。
〇おわりに〇
経口補水液は非常に有用な製品ですが、「体に良さそうだから」といった理由で毎日飲むような性質のものではありません。
ご自身やご家族の健康状態に応じて、適切な水分補給方法を選ぶことが大切です。
消費者庁からも注意喚起が出ています。以下のサイトをご確認ください。
